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貸金業務取扱主任者 平成26年度 問題38

 Aは、Bとの間で、金銭消費貸借契約(以下、本問において「本件契約」という。)を締結しBに金銭を貸し付けた。この場合に関する次の①〜④の記述のうち、民法上、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① AとBは、本件契約において、Bによる本件契約に基づく債務の不履行について、元本に対する割合を年20%として計算した額の遅延損害金の額を定めていた。その後、Bが約定の期日を経過しても本件契約に基づく債務を弁済しないため、AはBを被告として貸金返還請求訴訟を提起した。この場合、当該訴訟を審理する裁判所は、本件契約により定められた遅延損害金の額を増減することができない。

② Bが、本件契約に基づく債務の本旨に従って、Aに対して弁済の提供をしたにもかかわらず、Aは、当該弁済を受けることを拒んだ。この場合、Aは、Bから弁済の提供があった時から、債権者として遅滞の責任を負う。

③ Bは、その所有する甲土地をCに無償で譲渡したためAに対する債務を弁済する資力がなく無資力となったが、B及びCは、当該行為の時において、甲土地の無償譲渡によりBが無資力となることを知っていた。この場合、Aは、裁判外で詐害行為取消権を行使することにより、BのCに対する甲土地の無償譲渡を取り消して、Cに対し、Bに甲土地を返還するよう請求することができる。

④ Bは、約定の期日を経過しても、Aに対して本件契約に基づく債務の弁済をしていない。Bは、Dに対して売却し引き渡した商品の代金債権を有しているが、当該債権の弁済期が到来したにもかかわらず、Dに対して代金の請求をしようとしない。この場合において、BがAに対する債務を弁済する資力がなく無資力であるときは、Aは、債権者代位権を行使し、AのBに対する債権の保全に必要な範囲において、Dに対し、Aに当該売買代金を支払うよう請求することができる。

 

答え

      ③

解説

① AとBは、本件契約において、Bによる本件契約に基づく債務の不履行について、元本に対する割合を年20%として計算した額の遅延損害金の額を定めていた。その後、Bが約定の期日を経過しても本件契約に基づく債務を弁済しないため、AはBを被告として貸金返還請求訴訟を提起した。この場合、当該訴訟を審理する裁判所は、本件契約により定められた遅延損害金の額を増減することができない。 ⭕️
適切です。

② Bが、本件契約に基づく債務の本旨に従って、Aに対して弁済の提供をしたにもかかわらず、Aは、当該弁済を受けることを拒んだ。この場合、Aは、Bから弁済の提供があった時から、債権者として遅滞の責任を負う。 ⭕️
適切です。

③ Bは、その所有する甲土地をCに無償で譲渡したためAに対する債務を弁済する資力がなく無資力となったが、B及びCは、当該行為の時において、甲土地の無償譲渡によりBが無資力となることを知っていた。この場合、Aは、裁判外で詐害行為取消権を行使することにより、BのCに対する甲土地の無償譲渡を取り消して、Cに対し、Bに甲土地を返還するよう請求することができる。 ❌
不適切です。

④ Bは、約定の期日を経過しても、Aに対して本件契約に基づく債務の弁済をしていない。Bは、Dに対して売却し引き渡した商品の代金債権を有しているが、当該債権の弁済期が到来したにもかかわらず、Dに対して代金の請求をしようとしない。この場合において、BがAに対する債務を弁済する資力がなく無資力であるときは、Aは、債権者代位権を行使し、AのBに対する債権の保全に必要な範囲において、Dに対し、Aに当該売買代金を支払うよう請求することができる。 ⭕️
適切です。